第5回ざぶんSDGs大賞 受賞団体
地域文化SDGs賞
SDGsでつなぐ 未来への架け橋
団体概要
- 団体名
- 福井県立大野高等学校 JRC「結」
- 活動期間
- 2021年5月〜(年40回)
- 継続予定
- 5年〜
- 構成人数
- 高校生12名・大人1名
- SDGsテーマ
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活動内容
地域資源を未来へつなぐ
大野市の資源を生かし「水と繊維」で国際支援、里芋の茎から作られる伝統食「すこ」を活用した「すこスコーン開発」でまちおこしを行っている。小学生と協働し未来の世代へ「おおのSDGs」を伝えている。
①Carrying Water Project
チャリティーを通して東ティモールへ給水設備を支援している。東ティモールの山間部では子どもと女性が毎日遠くまで水くみに歩くため、多くの子どもが学校に行けず、女性は仕事に就くことができない。私たちは2022年から大野の湧水を給水に生かした「越前大野名水マラソン」や「煌奏祭合唱コンサート」でチャリティー展を開催し、給水設備のための支援金を集めている。大使館や現地の学校2校と交流している。
②古着おすそ分けプロジェクト
繊維の町からパキスタンの学校運営を支援。福井県産のイベントシャツ古着をJFSAを通してパキスタンへ送付。収益でスラム地区の学校運営を支援している。貧困層の子どもが教育を受けられるよう毎年、古着提供を呼びかけている。これまでに125枚を送付した。支援先の学校アル・カイールアカデミーでは、医師になる女子学生も出てきた。・他にも環境活動として「エコキャップ回収・古本市」を創部以来行っている。7月までにエコキャップを17,544個再生利用のために送付した。古本市も毎年開催している。古雑誌の譲渡会も行い大量の紙を再利用している。
③里芋の芋茎を甘酢漬けにした郷土料理「すこ」を英国風「スコーン」にアップサイクルし、業生である農園さん、ベーカリーさんと協働し、若者や外国の方にも好まれるシン銘菓「すこスコーン」を開発。
2024年からは発展策として「すこスコーンdeクリームティー」として、大野産のクロテッドクリーム、ジャム3種、越前市味真野紅茶をセットにし、越前の幸6つを味わえる地産地消メニューを提案している。売上の一部を東ティモールの水設備支援と能登半島災害義援金として寄付している。学校SNS(インスタグラムdaiko_ono)でも活動を発信している。2025年5月「全国赤十字大会」で部長が実践活動報告を行い、皇后陛下雅子さまに「すこスコーンを食べてみたいです」とお言葉をいただいた。7月「『すこスコーン』商標登録」申請開始。8月小学生に「すこスコーンを作ろう」講座を開設し、未来の世代へと伝承食材をつないでいる。
活動をはじめたきっかけ
地域と世界をつなぐ取り組みの出発点
私たちは、食糧問題やフードロスなどエコ活動・SDGs活動に取り組んできたが、令和4年12月に「中部地区の各校が取り組んでいる環境活動について発表・交流する会」に参加した。その中で、他県の高校生が「廃れつつある伝統食材や廃棄される 水:2016年から大野市が「水への恩返し」として東ティモールに水設備支援金を集めていたが、コロナ禍で名水マラソンが途絶えてしまった。再開と同時に高校生が運営ボランティアやチャリティー展を開催し、水支援活動をつなごうとしている。
繊維:2021年に福井県が「全国高校総体」の開催地になり、多数の「スタッフシャツ」が支給された。開催後、捨てずに何かできないか福井県国際交流協会を通して提供先を探し、「パキスタンの貧しい子どものため学校運営に役立てる」活動につなげた。
「すこスコーン」:2022年環境活動の交流会に参加し、他県の高校生が地域の特産物や廃棄予定の食材をアップサイクルし新たな価値の商品を作り出しているのを知った。私たちの町でも何かできないか考えた。伝統食「すこ」は急速に廃れている点に注目し、エコで美味しく栄養豊かなこの食材を若者や外国人にも食べやすくアレンジしてみようとなった。食材をアップサイクルし新たな価値を持つ商品を創り出している例」を知った。私たちも大野市の食材で何かできないか話し合った際、上庄地区出身の生徒らが「里芋の茎、廃棄部分を活用できる『すこ』がいいのでは」「おいしくて、保存が利き栄養がある『すこ』を思い切ってスイーツにしてみてはどうだろう」と声を上げた。郷土料理をつなぐことで、伝統文化の継承にもなる。「すこを米酢でなくリンゴ酢などで調味することでクランベリーのような風味が出るのではないか」「若者に人気の素朴な英国風スイーツ、スコーンが合うのでは」と盛り上がり、語呂もよく覚えやすい「すこスコーン」の企画が始まった。
活動を通して学んだことや感じたこと
国境を越えて届く私たちの力
東ティモールには現在、大野市の支援で6基の給水システムが完成し、多くの子どもが学校へ通え、女性も仕事に就けるようになった。「マグダレナ・カノッサ高校」「CNEFP-Tibar校」と交流し、水資源が乏しい国の生活を知ることができた。パキスタンの支援先「アル・カイールアカデミー」の卒業生、12人家族の「ブシュラさん」が、今年、女性医師となったことがわかった。私たちの活動が世界のこどもの未来を切り開く機会につながっていることは大きな喜びだ。
エコ活動で集めたキャップは、焼却処分すると128.52キロのCO²発生量に相当するが、回収することでリサイクルに貢献でき、送付先では障がい者雇用、途上国の医療支援にも役立っている。
すこスコーン開発の際、卒業生の農園やベーカリー、県アントレセンターや知財保護センターの方にお世話になり、多くの方と協働し開発から販売、商標申請まで行うことができた。
活動継続のためにしている工夫
未来への見通し
「水と繊維」:賛同してくださる生徒や市民が増えている。今後も継続し応援していきたい。また、古着が新たな利用者に届き使ってもらえることを知ってもらい「使い捨て前提で揃いのシャツをつくる」という日本のイベント文化にも気づきの一石を投じていきたい。
「すこスコーン」:商標登録を申請中であるが、今年度、開発メンバーが在学しているうちに登録できたら幸いである。ボランティアやSDGs活動など様々な大会で発表することで、「すこスコーン」を他県にも知ってもらえるようになってきた。10月8日に大阪・関西万博で開催される「SDGsQUESTみらい甲子園全国大会」で「すこスコーン」について発表する予定なので、全国に広報し、知名度を上げる。今後、郷土銘菓として「ふるさと納税の返礼品」として観光客のお土産や全国発送可能にしたい。「農家の所得向上」「子孫へつないでいく」と、伝統の継承と地域活性化に貢献したい。
活動略歴
- 2025年の主な活動
- 福井県青少年赤十字高校生協議会総会 議長・書記
- 第61回名水マラソン 運営ボランティア
- 東ティモール支援企画
- 令和7年度全国赤十字大会 名誉総裁皇后陛下ご臨席の元高校生代表活動発表
- 福井県青少年赤十字高校トレーニングセンターin三方実行委員
- おおの城まつり 着ぐるみボランティア
- すこスコーン・チャリティー能登半島災害義援金 8,425円を日本赤十字へ
受賞歴
- 2025年の受賞歴
- 第28回ボランティア・スピリットアワード2024 東海・北陸ブロックコミュニティ賞
- 田舎力甲子園2024最終審査会 奨励賞
- 大野市「結のビジネスプランコンテスト」最終審査会出場 「アイデア賞受賞」
- 高校生ボランティア・アワード2025 全国大会出場
選考委員からのメッセージ
SDGsの活動が文化として根付いており、資金援助活動&新たに工夫された活動展開等、自慢の皆さんです。
東ティモールなどの国際支援や「すこスコーン」の商品開発など、地域と世界をつなぐ継続的な取組に感銘を受けます。