第4回ざぶんSDGs大賞 受賞団体
GLOCAL SDGs賞
食と農でふるさとを元気に!伝統食「すこ」の時代に合わせた継承
団体概要
- 団体名
- 福井県立大野高等学校 「JRC「結」」
- 活動期間
- 2019年4月〜(年40回)
- 継続予定
- 3年〜
- 構成人数
- 高校生18名・大人1名
- SDGsテーマ
-
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活動内容
地域と協働で「すこスコーン」を広める
創設以来「多世代交流、伝統文化の継承」を目的に地域を「つなぐプロジェクト」を行っている。この2年間「食と農」の継承に力を入れており、商品開発を通して伝統食「すこ」の継承活動を行っている。
「すこ」とは通常なら廃棄してしまう里芋の茎を酢漬けにした郷土料理だが、食物繊維、アントシアニンなどの栄養豊富で保存がきくスーパーSDGsフードだ。祭や寄り合い、小中学校の給食でも食べてきた。大野市の豊かな水を生かした芋茎を活用した「すこ」は、現在消失の危機にある。人口減や食の欧米化、さらにコロナ禍による会食の制限のためだ。
郷土料理「すこ」を年配者だけでなく、Z世代の若者に人気で外国の方にも好まれるスイーツ「スコーン」にアップサイクルし、「シン・ふるさとスイーツ『すこスコーン』」として令和4年から5年に開発した。卒業生である農園、ベーカリーと協働し、昨年秋に「越前ふくいマルシェ・産業と食彩フェア・三大朝市まつり」という県内3つの食のイベントで販売した。キャラクターもデザインし、5日間で合計300個を完売させた。地元テレビ局やFM局、新聞など広くメディアに取り上げていただき、県内で知名度が徐々に上がってきた。
令和6年2月には「すこスコーン」を「福井発ビジネスプランコンテスト」で提案したことがきっかけで、県の知財保護センターの方に声をかけていただき、「すこスコーン」の商標登録を勧められた。現在、市内のイベントでクラウドファンディングを行い、特許取得のための資金を貯めている。また大野市に「地域活性化策」として提案し、現在改良や周辺商品の開発を行っている。
今年は「すこスコーン」をさらに掘り下げ、ブランド化と提供方式の2つの点で地域と協働を始めている。「すこスコーンdeクリームティー」セットとして、大野市「白山やまぶどうワイン」社のジャムと「六呂師ミルク工房奥越前」製の「六呂テッドクリーム」を開発中である。将来的に郷土銘菓として定着させ「ふるさと納税返礼品」としてECサイトなどで全国から注文できるような販売体制を見込んでいる。
今年9月には学校祭でスコーン・チャリティーを行い、収益を「東ティモール水支援金」と「能登半島大雨災害義援金」とした。伝統食を時代に合わせ継承する活動を通して、大野市の農業と観光の活性化を目指すとともに、若者や観光客にもSDGs食材「すこ」を広めたい。
活動をはじめたきっかけ
他校との交流で得たヒント
私たちは、食糧問題やフードロスなどエコ活動・SDGs活動に取り組んできたが、令和4年12月に「中部地区の各校が取り組んでいる環境活動について発表・交流する会」に参加した。その中で、他県の高校生が「廃れつつある伝統食材や廃棄される食材をアップサイクルし新たな価値を持つ商品を創り出している例」を知った。私たちも大野市の食材で何かできないか話し合った際、上庄地区出身の生徒らが「里芋の茎、廃棄部分を活用できる『すこ』がいいのでは」「おいしくて、保存が利き栄養がある『すこ』を思い切ってスイーツにしてみてはどうだろう」と声を上げた。郷土料理をつなぐことで、伝統文化の継承にもなる。「すこを米酢でなくリンゴ酢などで調味することでクランベリーのような風味が出るのではないか」「若者に人気の素朴な英国風スイーツ、スコーンが合うのでは」と盛り上がり、語呂もよく覚えやすい「すこスコーン」の企画が始まった。
活動を通して学んだことや感じたこと
伝統食の奥深さと、継承し広める楽しさ
私たちは、すこを未来へつなぎ、食と農でふるさとを元気にする、若者や観光客にも食べてほしい、という思いで「すこスコーン」開発を始めた。最初のうちは、「すこスコーン」という名前がキャッチーで面白いから作ってみよう、という程度の気持ちだったが、開発を進めるにつれて、祖先がつないできた郷土料理「すこ」の奥深さを知り、「伝統食を時代に合わせて形を変え、継承し、広める」という楽しさを実感することができた。
芋茎を生から調理し、味付けや乾燥の期間を変えて試行錯誤したが、その過程で大失敗も経験した。きれいな朱色の「すこ」が、突然カビのような緑色に変色したこともあった(アントシアニンが酸性からアルカリ性に傾くと変色することも知った)。5ヶ月かけて納得のいく「すこスコーン」が完成し、県内のイベントで販売できるようになった。地域のお年寄り、卒業生から大きな反響があり、今後の発展策に期待できると感じた。
活動継続のためにしている工夫
スーパーSDGsフードとしての発展
「すこスコーン」をスーパーSDGsフードとして広報する。
SDGs12番、廃棄食材を減らし、地産地消で「つくる・つかう責任」8番「働き・経済成長」に貢献、栄養が豊富な「すこ」は、3番「健康と福祉」、優秀な保存食として、2番「飢餓をゼロに」に役立つ。「すこスコーン」で食の継承が可能になり、観光客へのアピールと地域活性化に貢献でき11番「住み続けられるまちづくり」を達成できる。市内農園やベーカリーと協働することで、17番「パートナーシップ」にもつなげられた。今後さらに2企業と協働し「クリームティー」として提供することで、「やまぶどうジャム、六呂テッドクリーム」と、オール大野のおいしい御三家を詰め込んだ「ふるさとグルメ」が完成する。商標登録にも挑戦しブランド化につなげたい。「すこスコーン」を郷土銘菓として定着させ「ふるさと納税返礼品、観光客のお土産」にすることで地域の宝を未来へつなぎたい。
活動略歴
- 2019年4月~2021年7月
- 全国高校総体北信越大会おもてなしボランティア
- 2021年5月
- エコキャップ回収運動開始
- 2021年8月
- 令和3年大雨災害義援金運動
- 2021年9月
- 古着をパキスタンへおすそわけプロジェクト 33着
- 2021年10月
- 七間商店街ハロウィン×子ども虐待防止オレンジリボン運動
- 2021年12月
- 令和3年度青少年赤十字全国スタディープログラムオンライン大会参加
- 2022年3月
- ウクライナ人道危機救援 チョコレート・チャリティー
- 2022年3月
- 令和3年度 福井県青少年赤十字リーダー研修会(敦賀市ムゼウム)参加
- 2022年4月
- ウクライナ人道危機救援 イースター・チャリティー
- 2022年5月
- 福井県青少年赤十字高校生協議会 参加 令和4年度議長・副議長
- 2022年5月
- 第58回名水マラソン 運営ボランティア
- 2022年6月
- 煌奏祭(文化部発表会)ウクライナ人道危機救援チャリティー
- 2022年8月
- 高校生ボランティア・アワード2022 全国大会出場
- 2022年9月
- 古着をパキスタンへおすそわけプロジェクト 23着
- 2022年9月
- 令和4年大雨災害義、パキスタン地震義援金運動
- 2022年10月
- 大野地区社会福祉協議会 設立20周年記念パネルディスカッション 発表
- 2022年10月
- 七間商店街ハロウィン×子ども虐待防止オレンジリボン運動
- 2022年11月
- JENESYS高校生オンライン派遣(東ティモール)8日間参加
- 2023年3月
- 福井県青少年赤十字国際交流の集い 企画・運営
- 2023年5月
- 福井県青少年赤十字高校生協議会 参加 令和5年度会長・議長・書記
- 2023年5月
- 第59回名水マラソン 運営ボランティア、東ティモール展チャリティー
- 2023年6月
- 煌奏祭(文化部発表会)東ティモール展チャリティー
- 2023年6月
- おおのヘルスウォーキングプログラム お年寄りのスマホ操作サポートボランティア
- 2023年7月
- 「すこスコーン」開発(上田農園訪問、ベーカリーパナデリア工房にて試作)
- 2023年9月
- 社会福祉法人 希望園50周年祭ボランティア
- 2023年10月
- 「すこスコーン」完成、越前ふくいマルシェにて販売開始
- 2023年10月
- 古着をパキスタンへおすそわけプロジェクト 56着
- 2023年10月
- 七間商店街ハロウィン×子ども虐待防止オレンジリボン運動×あしなが学生募金
- 2024年1月
- 能登半島地震災害義援金運動 19235円を日本赤十字へ
- 2024年2月
- 大野市生涯学習フォーラム 活動発表
- 2024年3月
- 福井県青少年赤十字高校生国際交流の集い 企画・運営
- 2024年3月
- SDGs QUESTみらい甲子園 北陸ファイナルセレモニー出場
- 2024年5月
- 福井県青少年赤十字高校生協議会総会 会長・議長
- 2024年5月
- 第60回名水マラソン 運営ボランティア・東ティモール支援企画
- 2024年6月
- おおのヘルスウォーキングプログラム 高齢者スマホ支援ボランティア
- 2024年8月
- 大野市 学びと遊びの体験広場 こども支援ボランティア
- 2024年8月
- 福井県青少年赤十字高校トレーニングセンターin福井実行委員
- 2024年9月
- すこスコーン・チャリティー能登半島大雨災害義援金 6,775円を日本赤十字へ
- 2024年10月
- 希望園オータムフェスト 運営ボランティア
- 2024年10月
- 第10回高校生ビジネスプランコンテスト(愛知産業大学杯)「すこスコーンdeクリームティー」一次審査通過、最終審査会出場予定
受賞歴
- 2021年11月
- 第25回ボランティア・スピリット・アワード 東海北陸コミュニティ賞
- 2022年2月
- FUKUI SDGs AWARDS 2021 鯖江市賞
- 2022年11月
- 令和4年度福井県善行青少年(団体)知事表彰
- 2022年12月
- 第8回全国ユース環境活動発表大会 中部地方大会 優秀賞
- 2023年1月
- FUKUI SDGs AWARDS 2021 鯖江市賞・福井テレビ賞
- 2023年9月
- 日経 高校生SDGsコンテスト2023全国大会 敢闘賞
- 2023年10月
- 高校生ビジネスプランコンテスト(愛知産業大学杯)「すこスコーン」最優秀賞
- 2023年10月
- 第19回地域の伝承文化に学ぶコンテスト「青葉の笛」民話部門(団体)佳作
- 2023年11月
- 第2回私のまちの音風景コンテスト(金沢工業大学杯)「山里に鳴る」努力賞
- 2023年11月
- 第4回創成アイデアコンテスト B部門 優秀賞(思いやり賞)
- 2023年11月
- 第11回環境省グッドライフアワード 実行委員会特別賞(環境と福祉賞)
- 2023年12月
- 田舎力甲子園最終プレゼンテーション スポンサー賞
- 2024年2月
- FUKUI SDGs AWARDS 2023 FBC賞
- 2024年2月
- 福井発!ビジネスプランコンテスト2023 福邦銀行賞、学生の部 奨励賞
- 2024年2月
- 全国高校生MY PROJECT AWARD 2023 福井県地域Summit特別賞
- 2024年8月
- 高校生ボランティア・アワード2024 全国大会「日本赤十字社JRC賞」
- 2024年10月
- 第5回創生アイデアコンテスト(メディカルクリエーションふくしま)B部門2策優秀賞
- 2024年10月
- 第28回ボランティア・スピリットアワード 東海・北陸ブロック コミュニティ賞
選考委員からのメッセージ
伝統食を活かした開発から販促、知名度向上へと絵に描いたような地域振興に向けた展開力を感じます。地域の宝への挑戦が楽しみです。
年々活動の幅が広がっていますね。「すこスコーン」を食べに福井へ行ってみたいです。次の新たなチャレンジにも期待。