ざぶん ざぶん

環境大臣賞/栃木県知事賞/環境SDGs賞

SDGs教育を軸としたJRC部の地域連携活動の歩み

団体概要

団体名
栃木県立小山西高等学校 JRC部
活動期間
1998年4月 〜(年120回)
継続予定
8年〜
構成人数
高校生22名・大人3名
SDGsテーマ
自分たちで17の目標に沿った言葉も絵も考えて制作したSDGsカルタと、目標の番号に関するクイズ
実際に屋外のイベントでカルタ取りをしているところ

選考委員からのメッセージ

かるたやゲームの制作だけでなく、公害の原点といわれる足尾銅山を学ぶなど視野を広げる姿勢が良いですね。

「あつ森」釣りゲームやカルタのアップデートなど発想がとても豊か。子どもから輪を広げようという取り組みを応援します。

活動内容

楽しみながら学ぶ取り組み

 SDGsの目標を達成するためには、多くの人が生活の中で習慣としていくことが必要である。そのために、子どもたちにサステナブルな取り組みを理解してもらうことを目指して、17の目標を学べるカルタ、クイズ、パズル、のほか、「あつまれ絶滅危惧種の森」という釣りゲームを考案した。楽しみながら学べるオリジナルカルタに加えて「あつ森(あつまれ絶滅危惧種の森)」も制作し、小中学校に赴いたり、幼児を対象に各種イベント等でブースを出店して実施している。カルタを取った後には、目標の番号に関するクイズを出し、終わったあとには、SDGsについてこれから自分ができることを参加者が考えてパネルにシールを貼って可視化した。小山西高校版「あつもり」は、絶滅危惧度の高い生き物から、そうでない生き物も含めた多くの写真シートの中から、マグネットのついた釣り竿で絶滅危惧種を釣り当てるゲームである。絶滅危惧度の高い生き物のほうが得点が高く、カルタ同様楽しみながら学ぶことができ、SDGsに取り組むきっかけづくりになっている。また、子どもたちへの啓発活動だけでなく、地元で人の活動が人にも地球にも優しい取り組みを活動をしている団体や店舗を調べ、取材して、ガイドブックにして紹介する活動も行っている。

活動をはじめたきっかけ

子どもから広げるSDGsの輪

 JRC部としての多様な活動を通して、気候変動や環境問題、SDGsへの関心が高まった。SDGsの推進にあたっては、企業や行政の取り組みも大切だと思うが、より多くの人が理解してくれて行動に移してもらうために、まず未来を生きる子どもたちにSDGsを知ってもらい目標達成に向けて個人ができることをわかって行動に移すことが重要だと考えた。子どもを対象にしたのは、大人よりも子どもの方が新しいものを柔軟に受け入れて変わっていくことができると思ったので、まず、子どもたちに伝え、その子どもが家庭で大人を巻き込んでいく方が、たくさんの人を変えられるのではないかと考えた。ただし、子どもにとっては楽しいと思うことがまず大切なので、ゲームや遊びの感覚で親しんでもらうものを考えた時、カルタや釣りゲームを作ることを思いついた。

活動を通して学んだことや感じたこと

積み重ねや努力の大切さ

 カルタの制作にあたっては先輩の代から多くの時間と労力を費やしたが、何か新しいものを作って成し遂げるとき、目標に向かっていく積み重ねや努力の大切さを感じることができた。うまくいかないときは、問題点をとにかく考え、失敗ではなく進歩のチャンスと捉えられるようになった。また、活動を通じて地域や社会に貢献できていると感じたとき、自分がしていることに意味があると思えるようになり、積極的に地域のコミュニティに参加して社会を知ることもできた。企画したイベントを地域の人と共に楽しめるようになり、この町と自分が好きになった。カルタとクイズ等のあとには、イベント会場で子供たちが一緒にゴミ拾いを手伝ってくれて、子どもたちの急激な変化に嬉しさとやりがいも感じた。また、年齢に応じた人とのかかわり方や計画力、問題解決能力も学ぶことができ、さらにチャレンジする意欲につながったと思う。

活動継続のためにしている工夫

主体的な学びを促すカルタの進化

 カルタについては、実施する度にメンバーで振り返りを行い、出てきた意見を参考に改善していった。その結果、札取りだけに終わらず、クイズや振り返りの時間を作るように変えて、SDGsについての学びを深める工夫をこれまでしてきた。カルタの言葉も世界の情勢に合わせてアップデートしており、現在はカルタもクイズも改訂第2版を使用している。「これから身近に取り組むSDGs」のボードにカラーシールを貼ることで、参加の意識や傾向が一目でわかるようになり、ゲームで終わらず17の目標に絡めて考えられるようになった。今後もゲームの体験が主体的な行動変容のきっかけとなるよう工夫したいと考えている。例えば、「あつ森」の生き物を現在の写真をラミネートしたものからさらに立体的なものにし、森のようなパーツを加えるなど臨場感を加えたい。また、SDGsに関する射的のゲームなども考えていきたい。

カルタが終わったあとに、子どもたちがSDGsを自分ごととしてできることを考えてシールを貼っているところ
釣りゲーム「あつまれ絶滅危惧種の森」を子どもたちがやっているところ

活動略歴

2024年
「おやま子どもフェア」にブース出店。翌年も継続して実施。「SDGsカルタ」のほか、「炊き出し体験コーナー」のブースを出し、来場者に耐熱袋の炊飯を教え、無料で塩むすびを提供する。
SDGsパズルを制作
SDGsカルタの改訂版を制作
「あつまれ絶滅危惧種の森」ゲームを発案・制作 。市民活動センターで子どもたちを集めたイベント「おにし子どもフェア」を主催して実施以後、イベントや小学校等で実施を継続
「渡良瀬遊水池エコツーリズム」に参加。環境問題・公害問題・防災について学ぶ
2025年
渡良瀬遊水池の水源にある「足尾銅山」で「植樹ボランティア」に参加。100年後の森の再生に協力する活動を継続したいと考えている